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『きっと、今まで不足していた「何か」があるハズである』 全日本インカレ展望

 投稿者:老舟  投稿日:2008年10月24日(金)00時23分51秒
  通報 返信・引用 編集済
  外道無量院さんから、先行配信されましたので筆者了解の転載いたします。
予告の通りに、本命は470福岡経済、スナイプ関西大。

総合は470/3位、スナイプ/2−3位で早稲田、
もしくは470/1位、スナイプ/3−4位で地の利ある関西学院、この二校の戦いか。

「特別版」はお勧めです。



「全日本インカレ展望」

学生ヨット界最大の目標であり、4年生にとっては最後の桧舞台、全日本学生ヨット選手権が、10月30日から11月3日にかけて、兵庫県の新西宮ヨットハーバーをベースに開催される。

今シーズンの総決算と位置づけ、展望する。


470級

クラス特化し、今年と昨年の全日本個戦王者の宮川、冨岡、そして一昨年のインターハイ王者で大学入学以降の2年間も毎年個戦の優勝争いを演じている飯束、そして、その3艇に遜色ない力を持つ岡という4艇を有する福岡経済が最有力である。このうちから3艇しか出場出来ないのが、逆に三船監督・岡村コーチの贅沢な悩みか?2003年の今回と同じ西宮開催で、初出場初優勝を果たして以来、過去5回の出場中3回の優勝を果たしている。宮川、飯束の2艇に冨岡か岡のどちらかを起用する、という事になりそうだが、もし、冨岡が控えに回るような事になると昨年の全日本個戦王者が「スーパーサブ」。かつて個戦のタイトルを持ちながら控えに回ったという事があるのだろうか?そのくらい、今年の福岡経済の戦力は充実している。しかし、反面、優勝出来なかった3年前の江の島開催と昨年の琵琶湖開催の時のように、一度崩れると意外と脆い面も見せるのは、「歴史の浅さ」から来るものか?
どちらにせよ、今年の戦力を見せ付けられると本命視するのが当然だろう。

対抗は、この福岡経済を地元・西宮で待ち受ける昨年の王者、関西学院。昨年の優勝には驚かされた方も多かったと思う。頼りになるのは、エース艇の一昨年の全日本個戦王者・市野の一艇だけという状態であったが、状況によってのクルーの乗り代わりは当たり前で、一時的にはスナイプからスキッパーを乗せ代えるという「奇策」まで講じ、第1レースをオールシングルで揃えてトップに立つと、終わってみれば、一度も首位を譲ること無くクラス優勝を果した。今年は、スナイプから回った小栗が470で開花し、関西個戦優勝、全日本個戦5位と実績を上げているし、昨年の優勝メンバーから酒井をスナイプに回すものの、その穴を埋めるのは昨年のインターハイと国体の二冠王ルーキー・笠井。

ここまで、水域での各大会や全日本個戦では、チームとして昨年以上の結果を残し、戦力的には優勝した昨年より優る事はあっても劣る事はない。
加えて、勝手知ったる地元・西宮開催も不利に働く事は無いと見る。以上の理由から、福岡経済を破る可能性が一番高いのは関学に間違いないと結論する。

この強力な本命・対抗をまとめて負かす可能性があるとしたら、ここ2年間、関東で無敵を誇る早稲田だろう。関東インカレでもシフティーな北風系の微・軽風に終始するトリッキーな条件下にもかかわらず、2位以下の混戦を尻目に大差で2連覇を果した。しかし、原田、村山、新郷の3艇で、「創部史上最強」(同ヨット部と30年以上の係わりを持つ小松コーチ談)を誇った昨年の戦力と比べると、原田の穴を埋めるのがルーキー・横田である点、昨年は原田と互角の走りをしていたエース艇の村山が、全日本個戦の準優勝までは良かったが関東インカレではさほどの進境が感じられなかった点がやや不安ではある。新郷は昨年に比べて確実性や安定感を増したとはいえ、クラス優勝まで狙うには、チームでまとまり、じっと我慢の戦いをしながら、上位2校の失策を待つしかないだろう。

以上の3チームが「3強」で、その「3強」にアクシデントが生じた場合にのみ他にチャンスが訪れる、というくらい今年は力の差がありそうである。4〜6位の入賞争いの候補としては、立命館、日大、同志社、法政、明治、中央、そして、地元の近大と関大だろう。猛練習で鍛える伝統校の福大もここに絡んでくる可能性はある。その中でも特に、関西インカレで著しい進境を示した近大が、その後も大津、奈良というかつての名セーラーが毎週末熱心にハーバーに訪れて指導している。その成果を発揮出来るかが注目である。2年ぶり出場の慶應は、関東インカレ後の早慶戦で4年ぶりに勝利するなど、今年は関東での善戦が目立つが、全日本復帰初年の今年は、全日本個戦で見た時の雰囲気からすると、1年後は楽しみだが今年は過大な期待をしては可哀想だ。OB諸兄には、もう1年待って欲しい。


◎・・・・・・・・・・福岡経済
○・・・・・・・・・・関西学院
▲・・・・・・・・・・早稲田
△・・・・・・・・・・立命館
△・・・・・・・・・・日大
△・・・・・・・・・・近大
△・・・・・・・・・・法政
△・・・・・・・・・・関西
×・・・・・・・・・・福岡・慶應義塾
注・・・・・・・・・・同志社・中央



スナイプ級


予選での強さと、全日本個戦の結果から、昨年も上位入賞を期待されながら、まさかの8位と、入賞すら逸した関西大が、雪辱に燃えている。今年の全日本個戦準優勝の主将・牟田口を筆頭に、木山、古江という強力な3艇を揃える。

地元・西宮開催でもあり、優勝最有力候補に挙げる。今年の全日本個戦では意外な不調に終わった2番艇・木山ではあったが、関西インカレでは、エース艇・牟田口と同点での艇別首位と復活した。3番艇・古江も全日本個戦9位だ。何故か、チーム全体的にここまで「アウェー」に弱く、地元水域での強さを遠征すると発揮出来ない事が続いて来た。しかし、今年は巡り会わせも良く地元・西宮での開催、本来の力を発揮する絶好の舞台である。長年指揮を執り続け、「マンゾウ」の愛称で広く知られる田中監督も、「今年はチャンス」と踏んで、例年以上に力が入っている事は間違いない。

この関大に次ぐ戦力を持つのは、全日本個戦で、4・5・6位と3艇を入賞させた関東の王者・早稲田だろう。
かつて、OP全日本を4連覇し、「日本ヨット界に神童現る」、と世間を騒がせ、早稲田大学高等学院に進学した神谷が、高校時代にヨットと人生の挫折を味わいながらも人間として成長し、主将としてインカレ最後の大会に臨む。春から夏にかけての快進撃が、関東インカレでの苦戦でヒヤリとし、次週の早慶戦では破れるなど、ここに来て古谷、木内の2艇にムラな面が出てきた点がやや心配ではあるが、対抗に評価出来るのはやはり早稲田しかないだろう。

昨年は、梅野、神谷に古谷という今年以上と思えた3艇を揃えながら、琵琶湖の風と藻の前にクラス6位と脆くも敗れ去ったが、北京五輪後に復帰した小松コーチは、西宮開催に関して、「1977年に西宮で開催された470全日本で、私は失点ゼロで優勝しているから大丈夫だ」、と自信を見せる。

この2チームをまとめて負かすところは、いろいろと考えては見たが、見当たらないという結論とした。従って、単穴評価の▲印は無し。最大の理由は、伝統的にスナイプが安定して強い、日大、同志社、福岡の3チームが、「3艇揃わない」点である。そうは言っても、名門校だけに3位争いまでには絡んでくる事はあるだろうが、「優勝争い」、となると今年に限っては苦しいだろう。

他では、選手層が厚く、選手間のレギュラー争いが激しい立命館、昨年の470優勝チームから酒井をスナイプに回し、女子インカレ2連覇中の増川を有する関西学院、そして名門・福大を今シーズンは九州水域で春以来破り続ける鹿屋体が3位争いの有力候補だろう。昨年優勝の京産大は、3艇中の2艇が卒業で入代わり、水域予選ではかろうじて枠内最下位で残る苦しい戦いではあったが、470の出場を逸した事から、スナイプ特化で戦力強化もあり得る。昨年はスナイプのクラス優勝で、470が6位でも総合優勝ももぎ取った前年王者の意地で変わり身があるか?関東インカレで最終レースまで早稲田を苦しめた日大も不気味な存在ではあるが、30点近くリードして迎えた最終レースでの対応に、例年の「日大らしさ」を感じられなかった点には納得が行かない。伝統校の同志社も、470以上に手薄な選手層では、さすがに今年は厳しいだろう。昨年、2レース目以降に快走した明治も、エース近藤は健在だが、他の2艇が昨年に比して見劣る。全日本個戦王者・川原を有する福大も明治同様に2番艇、3番艇が不安で上位争いにはこちらも苦戦を強いられそうだ。慶應も、470と同じ理由で来年以降に期待して欲しい。


◎・・・・・・・・・関大
○・・・・・・・・・早稲田
△・・・・・・・・・立命館
△・・・・・・・・・関西学院
△・・・・・・・・・日大
△・・・・・・・・・鹿屋体
△・・・・・・・・・福大
△・・・・・・・・・同志社
×・・・・・・・・・明治・法政
注・・・・・・・・・慶應・京産



総合


470本命の福岡経済が片クラスで対象外。スナイプ本命の関大は470が水域3位や全日本個戦の結果から推測するとやや劣る事から、両クラスで優勝争いに絡む力を持った早稲田を本命に推すのが順当だろう。

予想通りに、470で3位、スナイプで2位を確保し、かつ、上位と下位との得点差が均等なものであれば、今年こそ1955年の館山開催以来の53年ぶりの総合優勝に手が届きそうだ。しかし、半世紀を越える期間、優勝から遠ざかっていたチームが、「壁を破る」、というのも簡単な事ではない。

きっと、今まで不足していた「何か」があるハズである。
その「何か」を埋める事が出来るか、が神谷主将に残された最後の課題か!?

対抗には、昨年の準優勝校で、両クラスに選手層が厚い立命館を挙げたい。今年の近北インカレでも両クラスで同志社を退けての完全優勝を飾った。「エース不在」が課題ではあるが、逆に出場する各クラス3艇の力量差がほとんど無い、という強みも持つ。また、そのレギュラー3艇をめぐってのチーム内での競争も激しく、インカレ本番当日まで誰が起用されるか不明な感もある。さらに、今シーズンは西宮で合宿して、数度に渡り練習やレースを経験して来た事でも他のビジター校よりも有利な存在だ。

この本命・対抗をまとめて負かす潜在能力がある筆頭格には、470が優勝を争う力を持ち、スナイプも2艇が優勝候補筆頭の関大とほぼ互角に戦え、地元開催も有利に働きそうな関西学院をあげる。

河野監督・雜賀HCの指導陣が、今年はどのような「秘策」を用意しているのかにも注目だ。この大学の「看板スポーツ」・アメフト部・KGファイターズが、ボウル・ゲーム(ビッグ・ゲーム)用に必ず準備する、「スペシャル・プレー」の「ヨット部版」が炸裂するか!?

さらに、地元の関大が、スナイプで大差のクラス優勝を果したりすると、470の粘り次第で上の3校の総合優勝争いに割り込んでくるケースも想定しなければならないだろう。今年初夏に西宮で開催された関学・関大・同志社・立命館4大学の対抗戦(関関同立定期戦)では、この対抗戦が始って27年目にして初優勝を果したが、その勝ち方がまさにそうであった。その後、女子470・大曲がジュニアワールド代表選考レースに勝って欧州遠征に派遣されたり、「次元」は違うが清風高校1年の田中監督の長男がインターハイで優勝(デュエット)するなど、今年は「ツキと勢い」が感じられる。さらに、春以来、、「総合」では水域内で勝ち続けながら、関西インカレで初めて関学に破れたことをきっかけに、スナイプ・470の両チームで編成を代えて練習を積んでいるようで、これがうまく当たればさらに面白い存在だろう。

しかし、母校の名誉を担って戦う、「72艇の大フリート一斉スタートで行うディスカード無しの団体戦」、というインカレ独特の重苦しい雰囲気の中、上に上げた上位を競いそうなチームが崩れたりすると、精神的に強そうな伝統校の日大、同志社、福大あたりまでも浮上してくる可能性を残しており、大混戦になることも少なからずあるだろう。


◎・・・・・・・・早稲田
○・・・・・・・・立命館
▲・・・・・・・・関西学院
△・・・・・・・・関大
△・・・・・・・・日大
△・・・・・・・・同志社
注・・・・・・・・福大

以上


なお、以上は「予想紙」であるが、解説を含んだ「特別版」を希望者のみに配信する。

特別版希望者は、QZT00265@nifty.ne.jp まで、メールを送ってくれれば返信にて送る。

合掌(ワイ)

外道無量院
 
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